■使用材料の特徴
●ガラス繊維
ガラス繊維とは、ガラスを太さが5〜10ミクロン(1000分の5-10mm)ぐらいの極めて細い糸状にしたもので、その繊維を集めて糸状にした物を束ねたもので通常は布状にしたものが用いられます。
ガラス繊維の中でも「ガラスマット」と呼ばれるものと「ガラスクロス」と呼ばれるものをよく使います。通常、硝子マットと硝子クロスは互い違いに重ね張りする事によりハイブリットな構造となり、補強面の強度が更に増します。
ガラスマット
短く切ったガラス繊維をランダムに重ねて布状にしたもの。 型の曲面にもなじみやすく重ね合わせて目的の厚みにすることが出来る。
ガラスクロス
ガラス繊維の糸を交差させて織って布状にしたもの。 ガラスマットよりも薄いが長い繊維を織り込んでいるので引っ張り強度が強い。 薄く均一な成型品を作るときなどに使用します。
●FRP用樹脂
FRPの成形にはFRP用樹脂に硬化剤を入れて、ガラスマットやガラスクロスに染み込ませるように積層される。メーカーとしては竹内化成社製が信頼おける。ヤマハが最初にFRP船を手がけたときにFRPというものの技術を紹介したのが竹内化成といわれる。日本でのFRP技術を広めた会社でもある。
●硬化剤(硬化促進剤)
ポリエステル樹脂は、単体では固まりにくいため、 硬化剤(硬化促進剤)を適量加える事で化学反応が起こり硬化していきます。 硬化剤の量は樹脂の量と作業時の温度によって異なってきます。
●溶剤(洗浄用)
FRP成形で使用したローラーや刷毛等は樹脂が固まると再使用不可能になってしまいます。従って使用した刷毛等は樹脂が固まる前に樹脂を洗い流してやる必要があります。アセトンは揮発性が非常に高くとても引火しやすい液体なので火気には充分に注意します。 |